訓読すれば「餓鬼(がき)に施す」と読めることからも分かるように、死後の世界である六道輪廻(ろくどうりんね)の特に餓鬼道(がきどう)という世界に堕ちてしまった人達のために食べ物を布施(ふせ)し、その霊を供養する儀礼を指します。
日本におけるお盆の場合、お精霊さま(おしょらいさま)と呼ばれる各家の祖霊(それい)が、一年に一度、家の仏壇に還ってくるといわれています。お盆の期間中は盆供として毎日供物を供えるのが恒例です。
それと同時に、無縁仏(むえんぼとけ)となり、成仏できずに俗世をさまよう餓鬼にも施餓鬼棚(せがきだな)、餓鬼棚(がきだな)や精霊馬(しょうりょううま)を設ける風習があります。